PROJECT04研究開発課題04
ユビキタスな未利用熱の変環技術の開発
概要
日本国内のエネルギー消費の内,家庭・業務・産業部門の50~60%は、給湯・暖房・冷房などによる熱利用です。しかし、一次エネルギーを燃料⇒電気⇒動力など,私たちが使えるように変換する中で、60%以上が熱として排出されており有効利用ができておりません。また、太陽熱・地中熱など自然由来の熱の利用も普及がなかなか進んでいないという状況も課題となっています。研究開発課題4では、建物の冷暖房・給湯廃熱や下水熱といった都市の中に遍在する排熱を回収・利用をするとともに、太陽熱や地中熱などの再生可能エネルギーを組み合わせて活用するループ型ユビキタス排熱回収・利用ネットワークシステムを開発します。こうした熱の変環技術の開発することで、まちや家庭の至る所に存在する(ユビキタスな)未利用熱を徹底的に回収・活用する社会の実現を目指します。
メンバー
◆研究開発課題リーダー
長野 方星(名古屋大学大学院工学研究科 教授)
◆ユニットリーダー
田中 英紀(名古屋大学施設・環境計画推進室 教授)
主な研究
- 排熱・未利用熱の回収・利用方法の開発(4-1)
家庭やまちに存在する給湯排熱・下水熱・工場排熱などを回収し、太陽熱・表水・地中熱など再生可能な熱エネルギーと組み合わせ活用する、ループ型排熱回収・利用網の構築に向け、研究開発を進めます。街区スケールループ型排熱回収・利用網 住宅スケール排熱回収・利用網 - 高効率な熱輸送デバイスの開発(4-2)
無電力で温度差なく、大容量の熱を遠くへ伝えるループ型ヒートパイプ技術を排熱回収・利用ネットワークへ適用します。それぞれの排熱源の温度域・熱量に合わせた熱輸送デバイスを開発します。ウィックの毛細管力により動力なしで熱を輸送するループヒートパイプ