PROJECT02研究開発課題02
ユビキタスな未利用気体の変環技術の開発
研究概要
地球は窒素と酸素を主成分とする大気で覆われており、その大気には温暖化の原因とされる二酸化炭素も大量に含まれています。このような窒素、酸素、二酸化炭素などの大量かつ偏在する(ユビキタスな)気体を資源やエネルギー物質として利用可能にすることは人類の夢の一つといえます。研究課題2では、二酸化炭素や窒素などの気体を選択的に回収・運搬できるシステムの構築、二酸化炭素・バイオマス・家庭ごみ等を原料とした燃料製造や、水と大気中の窒素を用いた超小型肥料合成装置の開発など、ユビキタス気体を有効利用する技術の開発を行います。ユビキタスな未利用気体を「変環」する技術が普及し、未利用気体が資源として活用される社会を目指します。
研究体制
◆研究開発課題リーダー
松田 亮太郎(名古屋大学大学院工学研究科 教授)
◆ユニットリーダー
則永 行庸(名古屋大学未来社会創造機構 教授)
◆ユニットリーダー
永岡 勝俊(名古屋大学大学院工学研究科 教授)
研究テーマ
- オンサイトでの環境ガス分離回収と安心安全な貯蔵技術開発
ガス分子(CO2, N2, O2, CH4など)を選択的に吸着可能な多孔性材料を開発し、選択的なガス回収を実現する。
安定に高効率に吸着できる多孔性材料を開発し、ガスの貯蔵・運搬効率の向上を実現する。
- バイオマス・家庭ゴミ等のユビキタス資源を用いた燃料製造
CO2ガスの濃縮とバイオマス由来素材を用いて電気還元することで、効率的に有価ガスを合成する。
家庭ゴミやバイオマスのメタン発酵とメタネーションにより、メタンを合成する。
- 水と大気中の窒素を利用した超小型肥料合成装置の開発
原子状分散した金属と電極基板との協奏作用の発現によって触媒の高活性化を図るとともに、水電解の電解質工学の見地から電解セルの効率化及び高耐久化を実現する。